建築地:広島県福山市向陽町
構造:木造2階建
敷地面積:233.05㎡(70.49坪)
延床面積:107.65㎡(32.56坪)
作庭:庭屋sora*niwa 髙岡征洋
写真:貝出写真事務所 貝出翔太郎
福山市中心部から少し離れた場所にある小高い丘の上の団地
設計に入るため初めて敷地を訪れた時、そこに暮らす人々を迎え入れて約50年が経過したこの団地がつくる風景からは、当時の住宅事情をうかがい知ることができた
道路に面した側はどの家も駐車場間口が約1台分のみで、それ以外の多くの部分は石積みの擁壁に囲われたような景観をつくっていた
向陽の家では元々敷地北面にあった石積みの擁壁を2/3程取壊し、開放的な斜面となった部分にこの敷地にあった庭石や植木を再利用した庭をつくった
まちに対して大きく開き緑を加えることで、開放的な庭をつくり出しまちと庭を共有している
一方の南面にはプライベートな庭をつくり、それぞれの用途をもった南北の庭をつなぐようにリビングを配置した建物計画とした
暮らしやすさにこだわった住まいは、まさに機能美ともいえる何年の年月を経ても変わらぬ美しさを持った住まいとなった